お問い合わせ
  1. HOME
  2. リソース
  3. ブログ一覧
  4. リーダーシップ研修の効果をどう測定するか(その3)
  • SHARE
  • facebook
  • x
研修の企画、展開、定着

リーダーシップ研修の効果をどう測定するか(その3)

リーダーシップ研修の効果をどう測定するか
(その1)はこちら

(その2)はこちら

前回は、研修効果測定の5レベルについて解説しましたが、シリーズ最終回の今回は、SLII®において、レベル4(組織への効果)と5(投資対効果)の研修効果測定を行った事例をご紹介します。

■事例1:A社

背景
A社は、米国の大手眼鏡小売業者です。創業以来、順調に事業を拡大してきたのですが、やがて、成長が止まり、利益が低下し始めました。マネジャー層の教育訓練を十分に行ってこなかったことが主要要因の一つであると考えた経営陣は、約700名のマネジャーを対象にSLII®を導入して、目標設定、コーチング、フィードバックのスキルを強化することにしました。
ケン・ブランチャード社は、レベル4以上の研修効果を出すためには、経営陣から強力なサポートが不可欠であることをA社に説明しました。そして、実際にA社の経営陣は研修の導入から実施後のフォローに至るまで、積極的に関与することとなりました。

レベル3(行動)の効果測定
A社向けにカスタマイズされた2日間のSLII®研修が実施され、行動レベルの効果を測定するためのアセスメントが行われました。具体的には、研修実施の直前と6か月後の2回に渡って、受講者とその部下を対象として、7つの分野に基づく24の行動ベースの質問で構成されたアンケート調査が行われました。事前と事後のアンケート結果のデータを比較すると、7つの分野すべてでスコアが上がり、その中でも5つの分野では統計的にも有意な変化が見られました。

blog20170420_2

レベル4(結果)の効果
以下の表に示されるように、A社では、研修実施の6か月後から1年後にかけて、業績に関する様々な指標が向上していきました。もちろん、研修だけが業績向上の要因ということはなく、実際にどれほどの影響を与えたのかを測定することはできません。しかし、A社の経営陣は、研修が業績に一定の影響を与えたのは間違いないという手ごたえを感じているとのことです。

blog201704_5

■事例2:B社

背景
B社は、全世界で事業を展開している金融サービスの企業です。B社が独自のリーダーシップ・コンピテンシーとして掲げていた項目の中に、人材育成、結果創出、効果的コミュニケーションがありました。これら3つのコンピテンシー強化のために、B社は全世界の営業部門の管理職向けにSLII®研修を実施し、ROI(投資費用対効果)を測定しました。

ROIの測定方法と結果
研修実施からしばらく経って、受講者が管轄している営業チームに38%の生産性向上が見られました。B社はそれらのチームのメンバー、すなわち受講者の部下にアンケート調査を行いました。
その中の問いの一つが、「上司のリーダーシップ強化が自分の生産性向上にどれほど寄与したと考えるか」で、平均して75%という回答結果が得られました。また、受講者本人には「自分自身のリーダーシップ強化に、SLII®がどれほど寄与したと考えるか」という質問がなされ、回答の平均値は36%でした。この2つを掛け合わせると、SLII®は生産性向上に10%寄与したことになります。

blog20170420_6

また、B社の営業部ではメンバー一人当たり半年間で5万ドルの利益貢献をしていると想定がなされました。そうすると、その10%に当たる5千ドルがSLII®による利益創出であったということができます。さらに、受講者には平均して5人の部下がいたので、受講者一人当たり、5千ドルx5人、すなわち2万5千ドルの効果があったことになります。SLII®実施の一人当たり費用が2500ドルだったので、ROIは1000%ということになりました!

blog20170420_10

以上の例に見られるように、SLII®のように組織目標達成を後押しするような実践的なリーダーシップ研修であれば、組織業績向上にインパクトを与えることは可能であり、さらにその効果をレベル4やレベル5の方法で把握することができます。SLII®研修を導入されている企業の皆様は、効果測定を試みてみませんか。ブランチャード・ジャパンまでご相談ください。

お問合せ・ご相談はこちらのフォームからどうぞ。

SLII®エクスペリエンス公開講座随時開催中。
詳しくはこちら

最新の記事はこちら

Z世代を辞めさせない!「定年までこの会社にいたい」と思わせる3つのポイント

米国のブランチャード社で働くZ世代による記事の和訳をお届けします。半分以上がバーンアウト(燃え尽き症候群)を経験していると言われているこの世代ですが、著者は26

続きを読む→

日本企業が直面している危機とは?ブランチャード社「2024年人事・人材開発トレンド調査」からの考察

ブランチャード社は、長年にわたり人事・人材開発のフィールドで革新的なトレンドとその動向に関する包括的な調査を実施してきました。最新版である「2024 HR/L&

続きを読む→

弥生株式会社様 ウェビナーレポート「人的資本経営とSLII®効果測定」事例のご紹介

■人的資本経営と効果測定 「人材こそが企業価値向上の源泉である」という認識が広がり、投資家も人的資本経営に関する情報開示を求めるようになりました。 人材育成につ

続きを読む→

おすすめ:

おすすめ:

おすすめ:

おすすめ: