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リーダーシップ・部下育成

若手社員が主体的に行動できない理由

新型コロナウイルスの影響により、私たちの生活は様変わりしました。特に、私たちの「働き方」は大きく変化しました。リモートワーク、ワーケーションといった、場所を選ばない働き方の浸透です。

コロナ前は、リモートワークに懐疑的だった人も、今ではその良さを実感している様子が伺えます。

「生産性が上がった」
「プライベートの時間が増えた」
「より創造的な仕事につながっている」

などの意見があります。

一方で、戸惑いの声も。特に若手社員から聞こえてくるのは、

「誰に相談していいのか分からない。(結果、抱え込んでしまう)」
「上司や先輩が忙しそうなので、声をかけるのを躊躇してしまう」
「上司から言われたことをこなすことで精いっぱい」
「モチベーションを保つのが大変」
「仲間との一体感を感じにくい」などです。

企業の育成担当者からは「自ら率先して動く若手社員を育てたい」、「前に踏み出す力を強化したい」など、以前にも増してご相談いただくようになりました。

「場所を選ばない働き方」で求められるのは、セルフ・リーダーシップです。リーダーシップが、相手に対する影響力だとすれば、セルフ・リーダーシップは、自分自身に対する影響力。具体的には、「目標に向けて、自身の考え方、感情、行動に意識的に働きかける行為*」を指します。
*“the practice of intentionally influencing your thinking, feeling and actions towards your objectives.” Bryant and Kazan 2012

新入社員、若手社員は、これまで何度も「主体性を発揮せよ」「自ら率先して行動せよ」と言われてきているはずです。ところが、頭で理解していても主体的な行動には繋がっていない現実があります。

一歩前に踏み出せないのは、なぜでしょうか?

「思い込みの制約」とは?(What)

スペインの童話「鎖につながれた象」をご存知でしょうか。サーカスの象のお話しです。小象のころ、足を鎖で杭とつながれて毎日を過ごしています。小象の力では杭を引き抜くことはできません。何度も試みますが、いつしか諦めてしまいました。数年が過ぎ、大きくなった象。今では、杭を引き抜くことは簡単なはずですが、何もせずじっとしています。「杭は抜けるはずがない」という思い込みが象の行動を制限しているのです。

私たち人間も同じです。様々な思い込みによって行動が制約されることがあります。
実際の研修で出てきた新入社員、若手社員の「思い込み」をご紹介します。

「忙しい上司や先輩に、簡単な質問をするべきではない」
「相手の邪魔になりそうなことは、してならない」
「問題はとにかく自分で解決しなければいけない」
「常に場の空気を読んで発言しなければならない」
「言われたことを100%やることに集中しなければならない(それ以外には手を出すべきではない)」

気心しれた仲間との対話、講師による問いかけを通して、思い込みによる行動の制限を発見していきます。

「思い込みの制限」は乗り越えられる!(How)

では、「思い込みの制限」に気付き、行動に結びつけるための、具体的な方法を一つご紹介します。

「思い込みの制限」を乗り越えるステップ

Step1:仕事の中で、行動を躊躇してしまう事例を書き出す。
(例)
・TOEICの勉強が進まない。昔から英語は苦手。
・これ以上自分では解決できない。先輩に質問したいが、邪魔はしたくない。
・会議で意見をしたいが、場の空気を壊しそう。

Step2:気心知れた相手に話を聴いてもらい、感想や質問をしてもらう。
(例)
・英語が苦手、具体的に言うと?
・質問することが、なぜ先輩の邪魔になるの?
・場の空気を壊したとなぜわかる?

Step3:自分の思い込みを言語化する。
(例)
・昔から英語は苦手なので、TOEICの勉強をしても無駄。
・質問することは先輩の邪魔になる。
・私が発言すると場の空気が壊れる。

Step4:自分の思い込みを次のフレームに合わせて「無理やり」言い換える。
フレーム:“私は、〇〇〇すると決めた。なぜなら〇〇〇〇と考えるからだ”
(例)
・私は、『TOEIC700点を取得する』と決めた。なぜなら語学センスのない私が700点を取得することで、後輩たちに希望を与えられると考えたからだ。
・私は、『先輩に質問する』と決めた。なぜなら、そうすることで自分の理解が深まり、周囲に共有することで仲間に貢献できると考えたからだ。
・私は、『会議で発言する』と決めた。なぜなら、そうすることで情報を自ら仕入れ、自分の意見をまとめる習慣が手に入ると考えたからだ。

「思い込みの制限」に気付き行動することで、初めて見える世界があります。ここに面白さや意義を感じることができれば、継続して行動し、習慣化することができます。新入社員、若手社員のセルフ・リーダーシップは、「思い込みの制約に疑問を持つ」から始めることがポイントです。

新入社員、若手社員の主体性を育むために

最後に、新入社員、若手社員の主体性を育むためのおすすめのプログラムをご紹介します。
『異業種交流型のC&M方式のセルフ・リーダーシップ』です。以下の通り、4つの特徴にまとめてみました。

特徴1:長年の研究に基づく理論
世界で最も広く活用されているリーダーシッププログラム「SLII®」を基盤とする「セルフ・リーダーシップ」は、主体的に行動するためのマインドとスキルを学び、指示やフィードバックを的確に求め、自身の革新的なアイデアを相手に伝える方法を習得します。「思い込みの制約に疑問を持つ」も大切なマインドの一つです。

特徴2.より客観的な振り返り(自身、自社)
異業種のメンバーという、あえて自社の常識や自分にとっての当たり前が通じない状況で、共に討議し、相互にフィードバックします。より客観的に自社の特徴や強みに気付く機会になります。結果的に組織へのエンゲージメントを高めることにもつながります。

特徴3.6週間の旅を通じた習慣化
C&M(Collaboration and Moderate)という新しい学びの方式を取り入れています。
これまでの習慣を見直し、新たな習慣を手に入れることができます。
詳しくはこちら(動画)をご参照下さい。

特徴4.新入社員を含む若手社員の繋がりによる学び合い
異業種の同世代との対話を通じて、新たなネットワークが構築できます。異業種の新入社員、若手社員から良い刺激を相互に得ることができ、今後の成長に向けた原動力となります。


8月末より、『異業種交流型・C&M方式のセル・フリーダーシップ公開講座』を開催します。
詳細はこちらでご覧いただけます。

新入社員、若手社員の主体性の発揮に向けて、こちらのプログラムを是非ご検討下さい。

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