SLII®を学んだ皆様ならば、メンバーを指導する際には、メンバーの開発レベルを見極めること、そしてその開発レベルは、技能と意欲の度合いによって次のように定義されることをご存知ですね。
D1 低い技能 ⅹ 高い意欲
D2 低〜ある程度の技能 x 低い意欲
D3 中〜高い技能 x 不安定な意欲
D4 高い技能 x 高い意欲
では、技能や意欲の高低は、どのようにして見極めればよいのでしょうか。
Ken Blanchard博士と共に、SLII®モデルを考案したDrea Zigarmi博士とPatricia Zigarmi博士の論文は、下記のようなヒントを挙げています。
技能レベルを見極めるため上での留意点:
- 過去にその業務や目標と同様の経験や実績があるか
- その業務遂行や目標達成に必要な知識とスキルを有しているか
- どうしたら、その業務を遂行または目標を達成できるかわかっているか
- その業務遂行や目標達成に必要なものが何かわかっているか
- その業務や目標が複雑なものでも、前向きにとらえているか
- その業務や目標の「微妙さ」を把握していて、わかっているようか
- その業務や目標の重要性をわかっているか
- その業務遂行や目標達成に関わる社内政治的側面をわかっているか
- その業務遂行や目標達成に必要な「段取り力」を有しているか
- その業務遂行や目標達成に必要な「対人力」を有しているか
- その業務遂行や目標達成に必要な「やり抜く力」を有しているか
意欲レベルを見極める上での留意点:
- その業務や目標に関心を示したか
- その業務や目標は、メンバーの業務量に過剰な負荷になっていないか
- その業務や目標に取り組みたがっているか
- その業務や目標(あるいは過去の類似案件)で、主体性を発揮しているか
- メンバーがその業務や目標を引き受ける前に、配慮すべき個人的事情はないか
- その業務や目標のために適切なリスクをとる意志があるか
- 過去に、その業務や目標(あるいは過去の類似案件)で、困難に直面しても乗り越えようとしたか
- その業務や目標で、適切に自立して、取り組もうとしているか
- その業務や目標で生じる曖昧さに対応できそうか
- その業務遂行や目標達成について自信があるように見えるか
- 組織の中で先頭に立ちたいという思いがあるか
- この業務が、将来の目標につながっていると見なしているか
このように、開発レベルを見極めるヒントは色々とありますが、いずれにしても、メンバーをよく観察していないといけませんね。
メンバーとしっかり対話をして、観察をして、開発レベルを見極め、適切なリーダーシップスタイルをとるようにしましょう。
(出所:論文「What Do We Know About Development Level?」 © 2014 The Ken Blanchard Companies)
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