皆様の職場には新入社員が来ましたか?ピカピカの新入社員を見て、「自分はもう年だ。そろそろ下り坂かなあ」なんて感じてしまった人はいないでしょうか?
70歳を過ぎてもなお創作意欲に溢れるケン・ブランチャード博士(以下ケン)が、今年の新著「Refire! Don’t Retire: Make the Rest of Your Life the Best of Your Life
」(※ブランチャード・ジャパンによる仮の邦題「引退する場合じゃない!今こそが最高のときだ!」)で、何歳になっても自己革新を続けるその秘訣を語っています。
共著者であるMorton Shaevitz氏はエイジングを専門とした心理学者で、実年齢より早く老け込む人と、実年齢以上の活力を維持する人との違いを研究し、知性、感性、身体、精神の4つがポイントであることを見いだしました。
知性と感性を刺激する
ケンの知性と感性はなぜ衰えることを知らないのでしょうか。彼は、以前から、執筆するときは誰かと組んで行うことを好んできました。かのベストセラーの「1分間マネジャー」はSpencor Johnson氏との共著です。その後も、ケンは様々な人と組んで、60冊以上の書籍を世に送り出してきました。ケンは、そのことについて次のようにコメントしています。
自分が何を知っているかは知っている。興味があるのは、他の人から何が学べるかだ。
いつも同じ人と同じようなことをやっていては、どうしても錆びついてきてしまいます。自分とは異なるアイデアを持つ人と協働してみることで、自分の知性や感性に刺激を与えることができるのです。
またそういう機会を呼び込むためには、Last Minute Gangと名付けたあるシンプルなルールに従うことをケンは奨めています。それは新しいチャレンジにつながる頼まれごとをされたとき、「たとえ、土壇場(last minute)で頼まれたことであっても、原則、YESと応えること」というルールです。
筆者も、以前、あるイベントの直前に、パネリストとしての登壇を頼まれた経験があります。「きっと、当てにしていた誰かがドタキャンしたのだろうな」と勘繰り、穴埋めに自分が使われたのかと思うと、最初は素直に引き受ける気になりませんでした。準備期間がないことももちろん懸念でした。しかし、他のパネリストの方々はそれぞれ一流で、自分にとっては初めてお会いする方ばかり。心配ではありましたが、せっかくの新しいチャレンジの機会を逃すのはもったいないと思い直し、結局は引き受けました。
身体と精神を鍛える
いうまでもなく、身体の若さを維持するためには、適切な運動が欠かせません。運動に加えて、適切な栄養と量の食事をとり、十分な休息をとることはもちろん必要です。ケンは、「実は当初は『休息』以外の項目は全て落第点でした」と言います。その後、筋力、持久力、柔軟性の3つを中心に運動を続けていて、ずいぶんと身体を鍛えたようです。特に、体幹トレーニングとエアロビクスを好んでいるそうです。
そして、精神面で大切なことは、自分を達観し、自分を超越した何かが世の中を動かしているかもしれないことに思いを馳せてみることだと言います。ケンは、それにより心の平静を保つことができるそうです。
今から始めよう
皆様の知性、感性、身体、精神の4つは充足しているでしょうか?1つか2つ、欠けているものがあれば、充足するためのプランを立て、実行してみてください。
年配者に限らず、30代や40代の人でも、行き詰まりやマンネリを感じている人は、同様にこの4つの点を意識して、自分を再び輝かせてください。
The Ken Blanchard Companies IGNITE! Newsletter 2015.1月号を元に執筆