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SLII®導入企業事例SLII®有効活用法リーダーシップ・部下育成

SLII®導入から始まったー組織文化の変革と人材育成の実践事例

SLII®を学校組織にどう根づかせたか(尾道学園様事例紹介)
学校法人尾道学園は、尾道市にある私立中学・高校で、昭和32年に設立され、まもなく創立70周年を迎える歴史ある学校です。2008年に理事長に就任された加藤晴彦氏は、「組織文化や職場風土を重要視する」という問題意識を一貫して持ち、「卓越した組織文化・職場風土」を持った学校を作ろうと考えておられました。教職員が信頼と尊重の関係のもと、自発的・自主的・自律的に、協力して働くという姿が実現すれば、成果はおのずからついてくる。そんな加藤氏が出会ったのが書籍『1分間エンパワーメント』でした。以下に尾道学園での取り組みの内容をご紹介します。


『1分間エンパワーメント』との出会い

本書に書かれた「フラットな組織で、積極的に情報共有を進めることにより、社員をエンパワーする」という考え方に、「私立学校という職場では、まさに、組織の構造的にも、職員の意識的にも、非常に親和性が高い」と感じました。そこで、他にもケン・ブランチャード氏の『1分間マネージャー』を読んだり、SLII®の体験会に参加したりする中で、SLII®を共通言語・共通理念として、より良い組織文化を醸成できると確信するようになりました。

エンパワーメントを実現するためにまずSLII®を導入した

ちょうどそのころ、教職員全員にアンケートを取り、個別面談を実施した結果、多くの不平不満や改善要望が出て、組織改革・業務改革・人材育成・働き方改革が必要であることが明確になりました。特に人材育成計画がなく、知識やノウハウが蓄積・伝承されないことが課題になっていました。 そんな中で、人材育成に当たっては、SLII®の基本となる「一人のメンバーがマルチタスクであり、それぞれのタスクに応じてリーダーが異なる」という考え方は、学校教員のようなマルチタスクの職場に合致すると感じ、SLII®の導入を決断するとともに、自身も認定講師の資格を取得しました。

決断のポイントは5つありました。

1)世界的に有効性が認められている人材育成のフレームワーク
2)米国発で英語版があるため、外国人教諭も一緒に研修参加可能
3)学校向けにカスタマイズ可
4)業務改革と並行して推進すると、より高い成果を狙える
5)教育理念(7つの習慣®)に加え、人材育成スキル(SLII®)も共通言語・共通理念とし、より良い組織文化・職場風土を醸成

  画像提供:尾道学園様

研修は2022年8月に、教職員全員一斉受講としました。共通言語化と意識改革をスピーディにつなげることを目指し、研修だけでなく、研修後の継続的な実践も重要視し、特命の臨時組織 「将来構想・協創推進室」(通称「Team和もっと」)を立ち上げて、全員一斉研修の準備から、研修後の定着に向けた取り組みまでを、特別任務・ミッションとしました。理事長室には、研修のグループワークで作ったポスターを貼り、今後の構想を練りました。

研修だけで終わらせない、
内実化の取り組み

2022年9月からSLII®1on1(個別面談)を開始し、教員のマルチタスクに対応するため、複数のリーダーを任命しました。それぞれのタスクに応じて、チームやリーダーが異なる、という関係性があるので、一人の教員に対して、誰と誰を相手のリーダーとして1on1をやってもらうか、という組み合わせを、管理職側であらかじめ設定して、当年度中に何回以上はやってください、という回数の目安も示すことにしました。

翌年、業務改善につなげるため、業務評価のあり方も変えました。 従来の業務自己評価は時間と労力を費やしていたため、SMARTゴールの作成シートとSLII®ワークシートを活用することにしました。一人につき、3つのタスクに絞って、それぞれの開発レベルを上げることで、業務改善と職能成長を期待することにしよう、と決めたのです。この新しい作業をするために、従来の一般的な人事評価を一旦脇に置き、個々の能力開発に焦点を当てた面談とし、全く新しい業務評価制度として位置づけました。

ブランチャードの各種プログラムで
進化し続ける組織を実現

2023年からは、新任者にSLII®の共通言語と取り組みを共有するため、セルフ・リーダーシップ研修も行っています。 管理職とミドルリーダー層には、建設的で効果性の高い会議ができるように、カンバセーション・キャパシティー研修も実施しています。その後は学校における会議などではカンバセーション・キャパシティを学んだ職員がフレームワークを活用しています。

2024年には、開発レベルダッシュボードを使うことにしました。各部各学年で、メンバー各人の具体的なタスク一覧表を作成し、見える化しました。 年度の初めに、現在の開発レベルとリーダーの期待値を確認し、各部長や学年主任メンバーとの関係性を組織的に明確化しました。

SLII®の共通言語を使うことで話し合いの質が向上し、互いの意図が伝わりやすくなりました。面談の時間と機会が増え、必要なニーズも伝えあえるようになりました。人材のエンパワーメントが促進され、ニューリーダーの登用も進んでいます。メンバーのニーズを適切に出すことで、業務に対する技能と意欲も向上しました。同僚間の連帯感や信頼感も少しずつ向上してきていると感じています。若手やミドルリーダーの世代が、学校運営、企画、マネジメントに関わることを進んで希望するようにもなってきました。 目指すのは、卓越した組織文化・職場風土を持つ卓越した学校です。

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学校法人尾道学園 理事長 加藤晴彦 氏
プロフィール: 大学を卒業後、大手鉄鋼メーカーに勤務。その後、尾道での企業経営の経験を経て、2008年より尾道学園の理事長に就任。経営視点を活かしながら教職員間の組織文化の変革にも積極的に取り組み、先進的な教育活動やその改革の功績が高く評価される。昨年には藍綬褒章を受章。


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