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リーダーシップ・部下育成

若手社員のセルフ・リーダーシップ発揮を後押しする学習ジャーニー~新形態のオンライン・リーダーシップ・プログラム事例

「相談もできず放置されています」

「一人前になるまで10年はかかるのだから、若手社員は言われたことをやっていればよい」
ひと昔前はそう考えられていたものでした。
今は違います。変化の激しい今日では、在籍年数に関わらず、誰しもが能動的に変化に対応し、持てる力を発揮して、最大限の成果をあげることが求められています。若手だからといって学ぶ立場に甘んじていてよい時代ではなくなりました。

とはいっても、経験が浅い若手社員。ある程度の指示や支援がなければ、そうそう成果を出せるものではありません。ところが、若手社員を指導する立場にある人たちも成果創出のプレッシャーを強く感じているためか、なかなか若手社員の面倒を見る余裕がない現実があります。

「『相談もできず放置されています』と言う若手社員が増えています。彼らは、上司や先輩に相談してよいのかどうかわからず、相談するにもどのように持ちかければいいのかもわからず、一人、悶々と悩んでいます」とブランチャード・ジャパンのシニア・コンサルタントの安田太郎は言います。大手メーカーのA社もその例外ではありませんでした。

そこでA社は、入社2年目の社員を対象に、自主性・主体性を開花させることを目的としたセルフ・リーダーシップの研修プログラムを探し始めました。しかし、コロナ禍の中、オンライン上で効果的にセルフ・リーダーシップを学べるプログラムはなかなか見つからず、以前から管理職向けのリーダーシップ・プログラムであるSLII®で取引のあったブランチャード・ジャパンに問い合わせたのでした。

受講者同士で切磋琢磨して身につけるリーダーシップ

ブランチャード・ジャパンの新プログラムであった「C&M方式セルフ・リーダーシップ」は、まさにA社のニーズに合致したものでした。C&M方式とは、受講者同士が協力(Collaboration)し合いながら学習を進め、講師はそれを側面から促進する(Moderation)立場に徹するという方式で、すべての学習はオンライン上で行われます。数百人単位で同時に受講できるのが特徴で、同世代のネットワーキングにも役立ちます。A社では、約400名いる2年目社員を2つのグループに分け、約200名で一つの「コミュニティ」を形成し、2回のラウンドで研修を実施することとなりました。

「C&M方式セルフ・リーダーシップ」の通常の受講期間は6週間ですが、A社の要望で4週間に凝縮することになりました。この期間中、受講者は日常業務を続けながら、毎週、2時間程度自習し、3時間のセッションに参加します。これは、このC&M方式のもうひとつの特徴で、業務と学びを切り離してしまうのではなく、学んだことをすぐ業務の中で実践し、実践したことで得た気づきを研修で共有するということを繰り返していくという、極めて実践的な学び方になっています。

プログラムには3つのモジュールがあり、各モジュールは、SNS(交流サイト)のようなオンライン上でのやりとり(「オンライン学習」)と、リアルタイムでバーチャルに集合するセッション(「インスパイアセッション」)で構成されています。

「オンライン学習」では、まずモジュールのテーマに関わる内容を動画や読み物、クイズなどで自習します。そして、そこから得られた気づきをオンライン上のプラットフォームに書き込みます。また、他の約200名の受講者たちの書き込みに目を通し、気に入れば「いいね」ボタンを押したり、他者の書き込みにコメントを書き込んだりすることができます。

なお、自分の意見を書き込まないとポイントが得られず、ポイントが足りないとプログラムが修了できない仕組みになっています。また、多くの「いいね」を得た人はボーナスポイントがもらえるなどといったゲーミフィケーションの要素が組み込まれており、SNS世代の若手層が親しみやすいような工夫が施されています。

「インスパイアセッション」では、講師も加わり、学びを実践してみて得られた気づきを共有したり、生じた悩み・疑問を解消したりします。

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研修後の受講者アンケートでは、「参加者全体でセルフ・リーダーシップについて考えていけることがとても刺激になった」「他の参加者の回答内容を見ることができ、新しい意見を取り込むことができる点がとてもよかった」などといった声が多数あがりました。

上司と1オン1をしてみたら....

では、若手社員が発揮すべきセルフ・リーダーシップとはどのようなものなのでしょうか。それは「自分が成果をあげるのに必要なものを、自ら動いて確保する」ということです。それは、ある業務の進め方についての指示や助言かもしれません。あるいは、ある業務の進め方に関してより良いアイデアがあるので、それを承認してもらうことかもしれません。このプログラムでは「自分には今、何が必要なのかを的確に見極める方法」を学ぶことができます。

さらに「思い込みの制約」にも踏み込みます。自分のニーズが明確になったとしても、なかなか第一歩が踏み出せない若手は少なくありません。「自分のために上司の時間を使わせては申し訳ない」や「話してみたところで否定されるだけではないか」などといった「思い込み」が、一歩踏み出すことに「制約」をかけてしまっているのです。C&M方式セルフ・リーダーシップ研修では、この「思い込みの制約」を外す方法も学びました。「自身が業務を行う中で障壁になっている自身の思い込みの制約を言語化することができ、解決策まで見出すことができた」という受講者の声に代表されるように、多くの方が自分を見直す機会になったようでした。

他にも自発性を発揮するための様々なフレームワークやヒントを学んだ上で、「上司と1オン1の話し合いを持つ」というミッションが受講者に課されました。「最初は不安に思う受講者が多いのですが、ほとんどの方は、学習したことを活用することで、上司との話し合いをとても有意義なものにすることができました。こうした成功体験によって、研修後も、上司との話し合いを自ら持ち掛けるということができるようになります。」とブランチャード・ジャパンの安田は言います。

事務局は手間要らず

「200名という大人数、4週間という長丁場にもかかわらず、事務局である私たちの手間がとられることはほとんどありませんでした。出欠管理や各受講者の進捗管理などすべてブランチャード・ジャパンにお任せでした」とA社のご担当者はおっしゃいます。C&M方式セルフ・リーダーシップ研修は、このプログラムのために開発された専用のプラットフォームで行われ、すべてがプラットフォーム上で完結するので、事務局は手間要らずなのです。

また、200名の方のオンラインでの書き込みは講師が全て目を通すのはもちろんのこと、これとは別にコミュニティ・マネジャーと呼ばれる担当者が、オンライン上の200名の動きをウォッチしており、必要に応じて介入をします。今回のプログラムにおいて、コミュニティ・マネジャーを務めたピープルフォーカス・コンサルティングのシニア・コーディネータ―の山口真宏は、「受講者が互いにサポートしあう様子が印象的でした。プラットフォームに業務上の目標や課題を書き込むことになるので、一般的なSNSの盛り上がりとは少し異なりますが、学習を進める上での疑問や困りごとを積極的に書き込み、私たち運営側の回答を上手く引き出す受講生が何名かいらっしゃいました。そうしたやりとりを、他の受講生の皆さんも参考にしていただけるので良かったです」と述べています。

こうしてA社の2年目社員研修は無事に完了し、受講者の87%の方が「このプログラムを他の人に勧める」と答えています。A社では、グループ会社の若手社員にも同プログラムを展開することを計画されています。


貴社でも「C&M方式セルフ・リーダーシップ」プログラムの導入をご検討してみませんか?
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