2024年の目標を達成するための3つのステップ
皆が新しい目標に向かって進みだす新年度。期末になって「できてない!」と慌てないためにはどうしたらよいのでしょうか?
今回は、目標が達成できない原因と対策について、ブランチャード博士が3つのポイントにまとめ、解説します。これらのポイントを徹底すると、見違えるほど目標達成の可能性が高まります。是非、ご一読下さい。原文はこちら
個人、チーム、組織が1年の目標を設定する時期、それが1月です。たいてい、物事は順調に始まります。年末年始にゆっくり休んだ後、私たちは目標にコミットし、意気揚々とスタートを切ります。
しかし、たちまち「活動の罠(Activity Trap)」と私が呼んでいるものに皆、とらわれてしまいます。やるべきタスクに忙殺されてしまい、それは必ずしも目標達成のための活動になるわけではありません。つまり、本来の目標を見失ったり、目標達成そのものが手段になってしまう状態に陥ってしまうのです。これはリーダーにも、直属の部下にも当てはまります。
以下の3つのステップは、あなたとあなたの部下が成果を出すことにコミットし続け、今年の目標を達成するのにきっと役立つでしょう。
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■ステップ1:極めて明確な目標を設定する
人が目標を達成できない理由の第1位は、具体性のない、不明確な目標を設定しているからです。だからこそ、ランディ・コンリーとの新著『The Simple Truths of Leadership Playbook(英語のみ)』では、「すべての優れたパフォーマンスは明確な目標から始まる」という基本的でシンプルな真理を紹介しているのです。
極めて明確な目標を設定するには、まず、いつまでに何を達成しなければならないかを具体的に描写することから始めましょう。良い仕事とはどのようなものか、詳細なイメージを描きます。直属の部下がいる場合には、その部下に自分の言葉で目標を説明してもらい、双方の考えにズレがなく、整合がとれていることを確認します。目標は書き留めておくとよいでしょう。そうすることで達成したかった目標と、実際に達成できたことを後で比較することができます。
部下が目標を達成できなかったとき、恥をかかせたり、責めたりするのではなく、「私は目標を明確にしただろうか?」と自問します。もし答えがノーなら、その責任は直属の部下ではなく、リーダーであるあなたにあります。上司から具体的に指示されたわけでもないのに、頼んだ通りに仕事ができていないと叱られたことはありませんか? 正直、あまり気分のいいものではありません。リーダーとして、同じ過ちを繰り返さないように気をつけましょう。
■ステップ2:目標の数を絞りこむ
多くの人が目標を達成できない理由の第2位は、目標が多すぎることです。
やってみたいことがたくさんありすぎる私にとって、これは難題です。しかし、あまりに多くの目標に手を広げすぎると、必ずと言っていいほど、期待していたような成果が出せないことを私は学びました。他の人と同じように、私には1日24時間しかなく、エネルギーも限られています。
今年の目標を決めるときは、「パレートの法則」を念頭に置いてください。つまり、あなたが求める成果の80%は、あなたが行う仕事の20%からもたらされるのです。 あなたが望む結果を達成するために最も重要なことは何ですか? 2番目に重要なことは? 3番目は? と問いかけ、その3つに集中しましょう。
■ステップ3:目標に対して互いにアカウンタビリティ(説明責任)を持ち、協力し合う
新年の抱負の成功率は惨憺たるものです。研究によると、その約80%は失敗に終わっています。それは、目標に対するコミットメントを表明することと、実際にコミットし続けることは同じではないからです。そのためにはサポートが必要です。ひとたび目標を設定してしまうと、私たちは往々にして自分だけで取り組んだり、直属の部下に一人で取り組ませたりしてしまいます。
多くの従業員が仕事への意欲を失っていると感じている今日、マネージャーが直属の部下に対してサーバント・リーダーシップのアプローチをとることは非常に重要です。つまり、一緒に目標に取り組むことで、互いにアカウンタビリティ(説明責任)を課すことができるのです。
部下のニーズよりも、リーダーである自分のニーズを優先する傾向にあえて抗ってみましょう。委任型のリーダーシップスタイルに移行する前に、部下が目標を達成するためには何が必要なのかを見極めましょう。より多くの指示やリソースが必要なのか? (共感や理解を示したり、励ましたりなどの)部下の感情に寄り添った支援が必要なのか? 部下のニーズに応じて、あなたのリーダーシップスタイルを調整しましょう。
最後に、自分の目標を達成するために必要な指示や支援を必ず受けましょう。リーダーがあなたに必要なものを提供してくれない場合は、メンターやコーチを探しましょう。もしリーダーが、目標に対する説明責任を互いに共有し、一緒に伴走してくれるアカウンタビリティ・パートナーとなれば、目標を達成できる可能性はぐっと高まります。
目標達成の科学については本が何冊も出版されていますが、それほど複雑に考える必要はありません。「極めて明確な目標を設定する」、「目標の数を絞り込む」、「目標達成のために協力し合う」という3つのシンプルなステップを踏むだけで、望む結果に近づくことができます。今日からすぐに実践しましょう!
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著者について
ケン・ブランチャード博士は、国際的なマネジメント・トレーニング・コンサルティング会社であるブランチャード社の共同設立者兼CSO(Chief Spritual Officer, 最高精神責任者)。『新・1分間マネジャー』の共著者であり、その他にも65冊の著書があります。その総売上部数は2,100万部を超えている
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