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研修の企画、展開、定着

人的資本経営の時代における研修効果測定の意義と手法(後編)

先月ご紹介した「人的資本経営の時代における研修効果測定の意義と手法(前編)」では、以下のポイントを説明いたしました。
  • 人材育成が、投資家が注目するほど経営の前面に出る時代が到来した
  • 今後は、どんな研修を行い、どのように業績向上につなげるのかという、いわゆる価値創造ストーリーを明確にすると共に、その効果を数字によるエビデンスをもって示すことが必要になってくる
  • 研修効果測定には6つのレベルがある
今回は、レベル4の研修効果測定である「ビジネスインパクト」の把握の仕方について、ご紹介いたします。

研修実施後にビジネスインパクトを考えるのはNG

「どうやってこの研修のビジネスインパクトを測ったらよいでしょう?」 時々、研修実施後に担当者の方から聞かれる質問のひとつですが、研修が終わってからそれを考え始めるのは賢明なやり方ではありません。漫然と研修を実施して、後からビジネスインパクトを求めても、それを把握する術はないのです。まず研修の企画段階で「どのようなビジネスインパクトを求めるのか」を考え、そこから逆算して研修内容を検討し、はじめて「当初に想定していたインパクトが得られたか」を検証することが可能となります。 bj_2306_1 そのような思考回路を持って企画された研修であれば、実施後に「受講者は、〇〇を学び、その結果、〇〇の意識とスキルを身に付け、研修数か月後には、〇〇の行動が何%の割合で改善し、その行動変容の結果、〇〇というビジネスインパクトがもたらせた」というストーリーを組み立てることができます。

どんなビジネスインパクトが考えられるか

では、狙うべきビジネスインパクトをどのように定めればよいでしょうか。もし、その研修が部門単位で実施されるものであれば、当然のことながら、部門責任者と相談して定めるべきでしょう。その部門が向上させたいと考えているビジネス指標があるはずです。たとえば、営業部門であれば、一人当たりの売上、新規顧客開拓数、顧客訪問回数などが考えられます。生産部門であれば、生産コストや品質などの指標がありうるでしょう。 一方、人財関連の指標は人事部門のみならず、多くの部門責任者が重視していますし、部門横断で研修を行う場合は、それを指標に挙げることが少なくありません。従業員エンゲージメントスコアや離職率といった指標が代表的です。なお、従業員エンゲージメントスコアはビジネスインパクトなのかという疑問があるかもしれませんが、従業員エンゲージメントと業績の相関関係は強いことが数多くの調査研究で実証されているので、ビジネスインパクトとみなして間違いないでしょう。

行動変容がもたらすビジネスインパクトをどう把握するか

指標が定まったら、研修による行動変容が、どれほどのビジネスインパクトをもたらしたかを把握する方法を考えます。 そのためには、まずは、どの程度の行動変容があったのかを把握する必要がありますが、アンケート方式で調査するのが一般的です。本人に尋ねるのはもちろんのこと、特にリーダーシップのように他者との係り合いが主眼にあるようなスキルであれば、他者にも尋ねることが必要になってきます。 ただ研修の狙いが「視座を上げる」や「普段の業務では得られない刺激を得る」といったような抽象的な内容の類の場合は、求める行動がそもそも不確かですから、その変容度合いを調査することは難しくなります。一方、ブランチャードの研修では、リーダーが職場において部下やメンバーにどのような行動を取るべきかが具体的に表現されているので、行動変容の可視化が可能なのです。 次は、その行動変容によるビジネスインパクトの大きさの把握です。リーダーシップ研修のようなソフトスキル系における最大の難関は、行動変容とビジネスインパクトの因果関係をどう検証するかということです。 たとえば、営業部門のあるマネジャーが、リーダーシップ研修を受講して、効果的な部下指導の行動をとる頻度が上がったとします。そして、部下の営業成績が向上したとしても、マネジャーの行動変容がどれほど貢献しているのかは定かではありません。たまたま、そのときに何か追い風となるような外部要因が生じたのかもしれません。あるいは、新製品が投入された時期と重なり、他の営業員も皆、数字が上がったのかもしれません。学術論文であれば、膨大な統計データを入手し、様々な要因の寄与度を検証するための回帰分析を行いますが、社内の研修の効果測定にそのような手法は現実的ではありません。 そこで、ブランチャード社がお薦めするのは、行動変容のアンケート調査の中で当人たちに寄与度を聞くという方法です。あくまでも当人の肌感覚ということにはなりますが、「上司に指導してもらったおかげで成績が上がった」のか「たまたまラッキーだった」のか「上司に指導ではなく自分の努力の結果だった」のか、等々、一番わかるのは本人ではないでしょうか。

ビジネスインパクトを測るアンケートを活用

ブランチャード社では、研修効果測定の専門家であるポール・レオネ博士と共同で、SLII®研修受講後に、当人に行動変容の度合いとそれによるビジネスインパクトを訪ねるアンケートを開発し、活用しています。このアンケートは約3分間で回答できるので、受講者やその部下の負担は最低限で済みます。 このアンケート調査によれば、SLII®の受講で以下のようなビジネスインパクトが生み出されています。 A社:上司と部下との面談の質の向上により、250万ドルの費用を回避 B社:離職率が6%低下、顧客のリピート率が18%増加 C社:顧客からの製品へのクレーム件数が35%低下 D社:生産性、柔軟性、モラルが7~10%向上、 E社:ROI (研修の費用対効果)100%、欠品率が1%低下し、1万ドルの利益貢献、一人当たりの輸送費が9.5%削減し、2万ドルの利益貢献 F社:研修実施1年後に5.6%の売上増加と7.75%の離職率低下、2年後には9.7%の売上増加と8%の離職率低下 G社:受講者の部下の90%が上司の行動変容を認め、91%の受講者のエンゲージメントレベルが向上し、62%の部下のエンゲージメントレベルが向上。ROIは153%
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