
HRカンファレンス講演レポート「自己流1on1」からの脱却~管理職が知っておくべき6つの1on1スタイルとは~
2026年5月19日(金)に開催されたHRカンファレンス2026にて、「自己流1on1」からの脱却をテーマにブランチャード・ジャパン マスタートレーナー兼シニアコンサルタントの安田太郎が講演を行いました。本記事では、その要点をご紹介します。
1on1の導入は進んでいる一方で、「効果が見えない」という課題も多く聞かれます。本講演では、そうした状況をひもときながら、1on1を機能させるための具体的な視点として「スタイルを使い分ける」という考え方を紹介しました。
「1on1はやっているのに、なぜか手応えがない」
そんなモヤモヤを抱えたまま1on1を続けていませんか。
「やっている」だけでは、逆効果も。
先日、HRカンファレンスで、ブランチャードのSLII®モデルに基づく「1on1スタイル」をご紹介しました。当日のアンケートで最も多かった1on1導入の背景は「心理的安全性の向上」、次いで「指示待ち体質の変革」でした。エンゲージメント低下やリモートワークによるコミュニケーション不足も上位に並び、1on1への期待の高さが伺えました。
ところが、多くの方から聞こえてきた声は、冒頭の「手ごたえがない」というもの。

この言葉が示す通り、1on1の質は離職リスクに直結します。では、どれほどの差が生まれるのかギャラップの調査データはその答えを明快に示していました。

情報が多すぎて、動けなくなっている
「コーチングをしなさい」「ティーチングではだめ」「心理的安全性を」「多様性を尊重して」「キャリアの話を」など、リーダーにはさまざまな指示が飛び込んできます。セミナーではこれを「情報過多の状態」と呼びました。
困っているのは情報がないからではなく、情報が多すぎてどこから動けばいいか、わからなくなっているから。そしてその結果、1on1に向けた行動が止まってしまうのです。
SLII®モデルが教える「相手の状況」という視点
1on1の核心は、ブランチャード博士が長年の研究から導き出したSLII®モデルの活用です。このモデルが他のフレームワークと決定的に異なるのは、「人」ではなく「目標・タスクごと」に状況を診断する点にあります。
どんなベテランも、新しいタスクでは「初心者」の状態になります。そして新人でも、充分に任せて、最小限のかかわりでよいものもあります。「人」ではなく「目標・タスクごと」に考える。その認識を持つだけで、1on1の進め方はまったく変わります。 SLII®モデルを活用すると、相手の状況が「目標・タスクごと」に4つの異なるニーズに分かれることが明確になります。それを開発レベルと呼びます。それぞれの開発レベル(D1〜D4)に対応するリーダーのスタイル(S1〜S4)が存在し、指示型、コーチ型、支援型、委任型の4つを使い分けることが、効果的な1on1の骨格となります。
「6つのスタイル」という整理が、動きを生む
SLII®モデルに基づく1on1のスタイルは大きく「リーダー主導」と「メンバー主導」の2種類に分かれ、リーダー主導の中にさらに5種類のスタイルが存在します。
リーダー主導には、SMARTな目標・タスクをすり合わせる「整合のための面談」、そしてD1〜D4それぞれのニーズに応じたS1〜S4の話し合いが含まれます。これで5種類です。
そして、もう1種類が、メンバー主導の1on1。メンバー自身が議題を決め、上司に求めることを明示してから対話を進める、メンバー主導の1on1で大切なのは、じっくり1〜2時間やることではありません。時間より頻度。1回「15分〜30分」という短時間で2週間に1回実施するのが目安。短くても定期的に続けることで、エンゲージメント向上につながります。
「やり方がわからない」から「使い分けられる」へ
当日の課題アンケートで1位になったのは「時間がない」、2位は「進め方がわからない」でした。この2つの悩みに対し、SLII®モデルは明快な答えを提示します。 「短く、頻繁に、状況に応じたスタイルで」。自己流の1on1から脱却するとは、まず、闇雲な試行錯誤をやめることです。そして、SLII®モデルを活用して、相手の開発レベルを見極め、そのニーズに合ったスタイルを選ぶ。このシンプルな原則が、メンバーとの対話の質を根本から変えていきます。
自己流の1on1を見直し、相手の状況に応じた関わり方を実践的に学びたい方に向けて、6月19日(金)に無料オンラインセミナー:「1on1を「自己流」から組織の共通言語へ 〜最新のSLII®理論に基づく効果的な1on1を体感する〜 <SLII®3.0体験セミナー>」を開催します。1on1を続けているのに行動や成長につながっている実感が持てない、あるいは組織として1on1の質をそろえていきたいとお考えの方は、ぜひこの機会にご参加ください。
■6月19日(金)無料セミナーの詳細やお申込はこちら
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