
成果を生み出し続けるチームは、どのように育つのか?~チームの発達段階に応じたリーダーシップと組織開発の実践
「ハイパフォーマンスチーム」と聞いて、皆さんの頭にはどのような状態が思い浮かぶでしょうか。
今回のセミナーでも投げかけられたこの問い。参加者の皆さんからは「自律」「自走」「主体性」といったキーワードを中心に「共通の目標がある」「高い成果を生み出している」「お互いに率直な意見を言い合える」といった声が挙がりました。
根底に共通しているのは、「チームとして高い成果を継続的に生み出している状態」です。
今回のセミナーでは、北米ホンダで組織開発やリーダー育成に携わり、約2,000チームの中からトップ50に選ばれるハイパフォーマンスチームの育成にも関わったミルズ範子氏(ブランチャード・ジャパン公認トレーナー)が、「自律・自走するチームはどのように育つのか」をテーマに、チーム・リーダーシップの考え方と実践を紹介しました。
リーダー育成だけでは、チームは変わらない
チームに課題が生じると、多くの企業はまずリーダー育成に取り組みます。
メンバーの主体性が低い・・・
1on1がうまく機能しない・・・
リーダーに負荷が集中している・・・
こうした課題に対して、リーダーのスキル向上を図ることは重要です。
しかし、リーダー個人の成長だけでチーム全体が変わるとは限りません。
同じ施策を実施しても成果が出るチームとそうでないチームがあるように、チームそのものの状態が成果に大きく影響するからです。
チームにも発達段階がある
チーム・リーダーシップでは、個人と同じようにチームにも発達段階があると考えます。立ち上げ直後のチームと、成熟して自律的に動いているチームでは、必要な支援は異なります。
例えば、リーダーが「もっと自由にやってください」と伝えたとします。 立ち上がったばかりのチームでは戸惑いにつながるかもしれません。一方で成熟したチームでは、「任せてもらえた」という前向きな受け止め方になるでしょう。
同じリーダーシップでも、チームの状態によって効果は変わります。だからこそ重要なのは、チームの状態を理解することです。
「人を見る前に、チームを見る」
セミナーで繰り返し語られたのは、「まずチームを見る」という考え方でした。
・チームは目的を共有できているか
・役割は明確か
・意思決定の進め方は機能しているか
・メンバー同士の信頼関係は築けているか
チーム全体を俯瞰してみると、個人の問題だと思われていたことが、実はチームの課題だったと気づくことがあります。
メンバーに主体性がないのではなく、方向性が見えていないだけかもしれない。
コミュニケーション不足ではなく、役割が曖昧なだけかもしれない。
こうした視点が、チーム・リーダーシップの出発点です。
チーム・リーダーシップからSLII®へ
セミナーでは、チーム・リーダーシップとSLII®の関係についても紹介されました。
チーム・リーダーシップはチーム全体の状況を理解します。
一方のSLII®は、一人ひとりの状況やニーズに合わせて関わり方を変えるリーダーシップモデルです。
・チームを見る
・その上で個人を見る
チーム・リーダーシップからSLII®へという流れによって、チームづくりと個人育成がつながっていきます。
成果を生み出し続けるチームは、意図的に育てられる
今回のセミナーを通じて改めて感じたのは、多くの人が理想とする「自律・自走するチーム」は、最初から存在するわけではないということです。
優秀な個人を集めるだけでは、強いチームにはなりません。
チームの状態を理解し、その段階に応じた支援を行いながら意図的に育てていくことで、少しずつ自律的なチームへと成長していきます。成果を生み出し続けるチームは偶然生まれるものではありません。まずチームを見ること。その視点こそが、強いチームづくりの第一歩なのかもしれません。
今回のセミナーでは、「チームを見ることから始める」という考え方をご紹介しました。
実際の現場では、チームの状態を見極めることも、その状態に応じてリーダーシップを使い分けることも、決して簡単ではありません。
ブランチャード・ジャパンでは、チーム・リーダーシップ公開講座を通じて、チームの発達段階を理解し、チームの成長を支援するための実践的なフレームワークをご提供しています。
次回の公開講座は、2026年10月20日(火) バーチャル版 を(Zoom)で開催いたしますので、チームづくりや新任管理職育成に課題を感じている方は、ぜひご活用ください。お申込受付中です!
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ブランチャード・ジャパン 公認トレーナー
ミルズ 範子 氏
プロフィール: 米国ホンダ技術研究所にて、個人貢献者からチームリーダーに登用された際にSLII®と出会い、その理念を実践し続けた結果、全社2,000チームの中からトップ50に選ばれるハイパフォーマンスチームを率いるまでに成長。「この経験を他のリーダーにも」という思いから、社内SLII®講師として16年間活躍し、組織全体に共通言語をもたらし、現在に至る。
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